知財を産む魔法の言葉(12)<定義(視点を変える方法) January 22, 2007
知財を産む魔法の言葉(12)<定義(視点を変える方法) January 22, 2007]
化粧品は女性が使う物だ、という定義
化粧品は、子供が使うものだ、と変えると?
口紅は化粧品である、という定義
口紅は絵の具、に変えると?
そういえば、口紅容器のような繰り出し容器に入った絵の具はあまりない。定義を変えると知財が生まれるかもしれない。
★知財の開発や企画など、アイデア出しが必要とされる場面で、「観点を変えてみなさい」ということが多い。しかし、どのように観点を変えれば良いのかが分からない。そういう場合、定義を変えてあげることで、観点を変えることができる。何の定義を変えるのか。対象物が属していた場の定義。対象物を使用していた人の定義。その他、対象物のもつ様々な意味を、類似の別のものに置き換える。
例えば、化粧品は女性が使う物だ、という定義があったとする。これを、化粧品は、子供が使うものだ、と変えたらどうか。子供が使って良いか悪いかの議論はさておいて、子供用の化粧品としてどのような商品が良いかを考えるきっかけになる。
口紅は化粧品である、という定義を、化粧品は絵の具である、に変えてみる。そういえば、口紅容器のような繰り出し容器に入った絵の具はあまりない。定義を変えると知財が生まれるかもしれない。
これとは逆に、物事を自分の持っている定義の中に押し込めてしまう人がいる。というより、ほとんどの人間は、ある現象なり事物を、自分が知っている概念の中でしか理解できない。見たことのない動物を見たとき、自分の知っている動物にあてはめ、あれは、犬だったとか、いや、オオカミだったとかいう。自分で定義できないとき、おばけとか宇宙人とかにしてしまう。人の使い方のへたな上司や経営者は、部下を自分の概念の中の定義に押し込めてしまう。結果として、その定義内でしかその人材を使うことができない。定義を沢山持っている上司や経営者を、世間は器が大きいという。